2021-01-01から1年間の記事一覧

『南部陽一郎 素粒子論の発展』(江沢洋 編)

『南部陽一郎 素粒子論の発展』を読みました.南部陽一郎氏は1921年生まれの理論物理学者で,素粒子物理学の基礎をなす様々な領域に貢献をし,自発的対称性の破れの発見によって2008年にノーベル物理学賞を受賞しました. 南部陽一郎 素粒子論の発展 | Amazon…

『研究者という職業』(林周二)

『研究者という職業』を読み返しました*1.著者の林周二氏は,東京大学教養学部や静岡県立大学経営情報学部などで教授を務められた経営学者です*2.この書籍は,林氏が参加していた,専門の異なる研究者が集まって輪番で研究を紹介し合う会で,林氏がどんな…

『モンスター銀河狩り』(谷口義明)

『モンスター銀河狩り』を久々に読み返しました.遠方宇宙で形成途中にある銀河を赤外線やサブミリ波,可視光線といったさまざまな波長で観測した研究成果を紹介する一冊です.著者は東北大学や愛媛大学などで銀河の観測研究等に従事されてきた天文学者の谷…

『「ロウソクの科学」が教えてくれること』(尾嶋好美 編訳,白川英樹 監修)

サイエンス・アイ新書から出ている『「ロウソクの科学」が教えてくれること』を読んでみました*1.『ロウソクの科学』は19世紀に活躍したイギリスの科学者マイケル・ファラデー氏が,イギリス王立研究所のクリスマスレクチャーとしておこなった講演をもとに…

『物理学者のすごい思考法』(橋本幸士)

集英社インターナショナル新書の『物理学者のすごい思考法』がKindleで出てたので購入して読んでみました*1*2. 著者の橋本幸士氏は,超弦理論などを専門に研究されている京都大学大学院理学研究科物理学専攻の教授で,『超ひも理論をパパに習ってみた』*3や…

『不自然な宇宙』(須藤靖)

講談社ブルーバックスの『不自然な宇宙』を読みました. だいぶ前に購入してたのですが,よくある感じの宇宙論の啓蒙書かなぁ,と思ってしまってなかなか読み始められずにいました.ただ,実際に読み始めてみたら,マルチバースの考え方や人間原理などについ…

『4%の宇宙』(リチャード・パネク著,谷口義明訳)

『4%の宇宙』を久々に読みました.宇宙の加速膨張を明らかにした遠方Ia型超新星の研究成果を紹介する一冊です.まだ学生だった頃に読んで,そのまま本棚に残してたのを再読しました. 本書を書いたのはアメリカのサイエンスライターのリチャード・パネク氏で…

『地球は特別な惑星か?』(成田憲保)

講談社ブルーバックスの『地球は特別な惑星か?』を読みました. 本屋さんできれいなカバー写真にひかれて購入したまましばらく積ん読状態になってましたが,ようやく食指が動いた感じです.著者が当該分野で最先端の研究に取り組む研究者だけあって,本書は…

『ボッコちゃん』(星新一)

今週は某監督業務に借り出されて*1,しかもまだ緊急事態宣言下にもかかわらず片道1時間半くらいかかるキャンパスにまで行かされて,いつかこういった受験のシステムが改善されるときは来るんだろうかとか思ったりしてたのですが,そんな行き帰りの移動中*2に…

『林忠四郎の全仕事』(佐藤文隆 編)

『林忠四郎の全仕事』(の一部)を読みました. 林忠四郎氏は1920年生まれの天体物理学者で,2010年に亡くなるまでに多様かつ重要な業績を多く残しました.また,多数の研究者を輩出したことでも有名です.この書籍では,そんな林氏の自叙伝や研究解説および…

『5分でたのしむ数学50話』(エアハルト・べーレンツ 著,鈴木直 訳)

ここのところ『5分でたのしむ数学50話』を読んでました.ドイツの一般的な日刊新聞である『ディ・ヴェルト(Die Welt)』で連載された「五分間数学」という数学に関するコラムを集めた書籍です.著者は数学者のエアハルト・べーレンツ(Ehrhard Behrends)氏…

『連星からみた宇宙』(鳴沢真也)

講談社ブルーバックスの『連星からみた宇宙』を読みました. 本屋さんに平積みされているのを見かけて,カバー写真がきれいなのと,なんともマニアックなネタだなと思ったのとで手にとったのですが,ひと通り読んで,連星は宇宙を知る上できわめて重要である…

『確率論と私』(伊藤清)

伊藤清氏*1の『確率論と私』を読み返しました. 伊藤清氏は日本の数学者で,伊藤の補題*2として知られる確率微分方程式の研究など確率論研究で有名です.そうした業績が世界的に評価され,国際数学連合が主催するガウス賞*3などを受賞されています. 『確率…

幸せ微分方程式 -『三日月とクロワッサン』(須藤靖)

この週末は久々に『三日月とクロワッサン』を読み返してました. 宇宙論や系外惑星などの研究で有名な,東京大学大学院 理学系研究科の須藤靖教授*1が2012年に出版された書籍です. 須藤先生が書かれた書籍には『一般相対論入門』や『解析力学・量子論』など…

2020年のふるさと納税

確定申告をすることで控除限度額内であれば実質2000円の自己負担でさまざまな返礼品を受け取ることのできるふるさと納税. 実はこれまで面倒くさそうと思い込んでてやってなかったのですが,気が向いて昨年初めてやってみたところ,これはやらない手はないな…